2018年1月10日 / 最終更新日 : 2018年1月11日 樫谷誠人 着物や着付け

同じ貸衣裳屋として思うこと

こんにちは。久しぶりにブログを更新しました、観音寺市の貸衣装マリアージュコトブキの樫谷です。

１/７の三豊観音寺市は心配していた天気の方も晴れ間が覗き、雨風なく素晴らしい成人式日和でした。

着付けでバタバタして女の子は撮れませんでしたが男の子だけ

当店で振袖、紋付袴をレンタルしていただいたお客様、誠にありがとうございました！来年も変わらぬご愛顧のほどよろしくお願いします。

1/7日は個人的にもお店的にも素晴らしい日だったのですが、成人の日の次の日1/９にあまりにもショックなニュースがテレビから流れて来ました

あまりの酷さに目を疑った

「はれのひ」の事件、テレビで見られた方も多いとおもいます。どうすることもできません。これを見たとき怒りを通り越し、ショックと悲しさで新成人の皆さんやご家族のことを考えると言葉が出て来ませんでした。

同じ貸衣装屋から見ると、これは無差別に３００人殺したのと同じことです。

そして「預けてた自分の振袖が売られる」
本当かどうかはわかりませんが、もし本当なら人質をとられ、いつのまにか殺されていたのと同じことです。汚い言葉で極端な例えですが、着物業界の中でそれくらいのことをしてるんです。決して許されることではありません。

僕が思う成人式のあるべき姿

どっかのお偉いさんがよく言ってる、元来の趣旨である「新成人が、大人になったことを自覚するための行事」とかどうでもいい。
貸衣装屋として「この着物は、伝統ある○○刺繍なんです、〇〇縫いなんです、非常に価値がある着物です」とかもどうでもいい。

お客さんが当店の振袖や紋付袴を着て成人式に出てどういった思い出が作れるか、どれだけ友達と笑顔を作れるか、どれだけ昔の思い出話に花を咲かせるか、そこが一番大切なんじゃないかなって思う。

ただの同窓会でなく、高校を卒業して大学に行く人、就職して地元に残る人、県外に行く人、みんなバラバラになって２年後集まった時「今、こういう勉強してる」「今こんな仕事してるんや」って自分の向かうべき道や夢を語ってお互い共感して、地元の仲間の大切さを感じて、そこから少しずつ仕事に対しての自覚や自分が大人になることの自覚をしていけばいいと思います。

だから今回の新成人の人生の節目となる機会を踏みにじったことは許せないし、この事件を着物業界に携わる人間として絶対に忘れない。

 

成人式の仕事に携わる職種の人は猫の手も借りたいくらいこの日は本当に忙しいはずです。
困っている新成人とそのご家族に手を差し伸べられた地元の同業の方々の良き行い等が広く知られれば嬉しく思います。

お客さん＝売り上げじゃない

お店を継続するにあたって売り上げは必要です。でもそこだけに捉われていたら、今回の事件のお店の社長となんら変わりはありません。

普通、貸衣裳・呉服屋はその人にあったコーディネートの進め方、体にあった寸法の説明、ヘアメイクの打ち合わせ、前写しの意味、それは全て売り上げのためでなく、お客さんのことを考えてプレゼンして要望に応え、それに対しての対価としてお金をいただいてるだけです。

今回の事件で貸衣裳屋・呉服屋・着物業界に不信感を持たれた方は本当に多いと思います。
「ウチのお店は大丈夫。信用してください」なんてことは言いません。
ただ成人式や着物の仕事に携わるお店の人たちは、一生に一度の成人式をその人の良き思い出にしてあげたいと尽力を尽くしてる方がほとんどです。「良き思い出にしてあげたい」その思いは必ず皆さん持ってます

これからもずっと成人式と共に着物の晴れ姿が残って行くことを切に願います。

そして僕は自分のできることを精一杯やって行きます！

 

今日は以上です

 

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樫谷誠人

写真事業部主任 ： 貸衣裳マリアージュコトブキ
観音寺市貸衣裳マリアージュコトブキ 写真事業部主任カメラマン ブライダル、振袖、753、お宮参りなどの和装の貸衣裳に関する撮影をしてます。 仕事でも写真を撮りますが、趣味も写真でライフワークの一つとして取り入れ風景や祭りを撮り続けています。 その時にしかない一瞬を切り取り記録でなく記憶に残る写真を撮り続けます。
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